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災害時のトイレ事情 意外と知らない排水管の話

9月のめぐろ区報と広報東京都、どちらもテーマは「災害時のトイレ対策」でした。

お水が使えない=断水、と思う方は多いかもしれませんが、

「下水が使えない」ことを考えたことはありますか?


給水管が壊れれば断水しますが、排水管が壊れても水は流せません。

断水なら蛇口をひねればすぐわかりますが、排水管の損傷は外から見えません。

特にマンションやアパートなどの集合住宅では、排水管がつながっているため、

上の階の人が流した水が、下の階で逆流・あふれ出すことがあるのです。


★公共下水道と排水設備の違い

災害時の判断で大切なのは、

「どこまでが東京都の管理で、どこからが自宅やマンションの管理なのか」

を知っておくことです。


■ 公共下水道(東京都下水道局が管理)

  • 道路の下を通る下水道管

  • 汚水を水再生センターへ流すメインルート

  • ここに問題がある場合、東京都が「下水道の使用制限」を発表

  • 制限が出たら、絶対に水を流してはいけません


■ 排水設備(各家庭・集合住宅が管理

  • 自宅やマンションから道路までの間にある配管

  • 台所・お風呂・トイレなどから流れる水が、公共下水道に合流するまでの経路

  • 戸建てなら家の持ち主、集合住宅なら管理組合が管理

  • 損傷や詰まりがあったら自分たちで点検・修理が必要です

 

出典:排水設備防災ハンドブック(東京都下水道局)
出典:排水設備防災ハンドブック(東京都下水道局)

☝震災直後は「トイレを流さない」が鉄則

東京都下水道局によると、大きな地震があった際には、

下水道に被害が出る可能性があるため、

「下水道の使用制限」が発表された場合は、絶対にトイレ他お水を流さないことが重要です。

制限情報は、下水道局HP・防災無線・区報などで発信されます。

 

使用制限がない場合はどうする?

東京都から使用制限が出ていないときは、

排水設備に問題がないかを自分たちで確認する必要があります。


▶戸建ての場合:

 トイレ・キッチン・お風呂などで、少しずつ水を流してチェック

集合住宅の場合:

 住民同士で協力し、下の階から順番に少しずつ水を流して問題がないかを確認


!ここが重要です!

集合住宅では、一人が勝手に水を流すと、別のお宅で被害が出る危険があります。

 

出典:排水設備防災ハンドブック(東京都下水道局)
出典:排水設備防災ハンドブック(東京都下水道局)

★今からできること★

  • お住まいのマンション・アパートで、「水を使うときのルール」を決めておく

  • 誰が、いつ、どうやって確認するかを共有しておく

  • 住民同士で声をかけあう習慣をつくる


集合住宅にお住まいの方は、ぜひ管理組合にこの問題を提起してみてください。

事前にルールをつくっておけば、いざというときに慌てず対応できます。

周りが動き出すと、「うちもやらないと!」という気持ちが生まれます。

そうすると、アクションのうねりが広がり、

目黒区全体の被害を少なくすることにつながります。

みなさんの行動から、まちを動かしていきましょう。


画像出典:排水設備防災ハンドブック(東京都下水道局)

 
 
 

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